
ドイツの日常🇩🇪女2人が感じる日独の違い
ハロー!ドイツ・ハンブルク在住のユキです。
(初めましての方へ。自己紹介はコチラです🧏🏻♀️)
先日補習校へ息子を送り届けたあと、親友の人事部長と一緒にカフェでお喋りしていました。
この日のお題は「🇩🇪ドイツという国がいかに合理主義か」。
そして「🇯🇵いかに日本はその真逆を行っているか」に話は派生しました。
すごく興味深い会話だったので、人事部長の許可を得て、ブログに書くことにしました。
要するに、我々女2人の茶飲み話なんですが(笑)、お付き合いいただけると幸いです。
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人事部長
まず初めに、私のブログに度々登場する「人事部長」を改めて紹介させていただきます。
人事部長は私がドイツに来て出会ったお友達で、ドイツ在住歴10年以上の男の子のママです。
日本の大学で心理学を専攻したあと、アメリカの大学へご留学。
アメリカの大学卒業後は日本で中学校の教諭をされていました。
🧏🏻♀️「教師時代の生徒の中には、故・三浦春馬さんがいたんですって〜❤️」
その後、結婚を機に渡独。ドイツに来られてからは、働きながら大学院で学ばれました。
前職ではイギリス駐在も経験されています。
そして現在はドイツの企業で人事部長として働いておられます。
🧏🏻♀️「なんで、このブログ中で『人事部長』って呼んでます。」
日・英・独の三カ国語を流暢に話し、色んなことに興味を持ってアンテナを向けているので、物知りで頭が良い!
尚且つ、物事を色んな方面から見て考えているので、お話していて勉強になります。
🧏🏻♀️「人事部長、引き出しが多いんですよね!面白いオンナです。w」
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🇩🇪ドイツ🇩🇪
では本題に入ります。
以前こんなジョークを聞いたことがあります。
『ドイツ車の輸入代理店は車のネジが全てしまっているか点検しなきゃいけない。ドイツの車工場で終礼の合図が鳴ったら、作業員はピタッと作業をやめてしまうから。それは、ネジをしめてる途中でもだ。外国でドイツ車の値段が高いのは、そのネジの点検費用がかさむからさ。』
🧏🏻♀️「これはジョークですからね!ドイツ車のネジはしまってますから!」
ドイツに来てじわじわとこのジョークの意味がわかってきた気がします。
もっと具体的なお話をしますね。
ドイツのいたるところで大晦日に夜中繰り広げられた花火合戦のあと、翌日は街中が使用済みの花火のゴミだらけでした。
誰もゴミを片付けないんです!
私は元々ドイツがあまり好きじゃないこともあり、ここぞとばかりに
🧏🏻♀️「ほらね!だから私ドイツは嫌いなのよ!」
と、人事部長にボヤいていました。
🧏🏻♀️「普通なら、遊んだ後の花火はゴミ箱に捨てるなり、集めて帰るよね!」
私はW杯の日本人サポーターや選手のロッカールームがドイツでもニュースになっていたことも引き合いに出しました。
すると、ドイツ在住歴の長い人事部長はこう言いました。
🧑🏻「でもね、だからと言ってドイツの民度が低いってわけじゃないんだよねー。大晦日に皆が散らかした街が、数日後にはきれいになっていたでしょう?」
確かに!いつの間にかきれいになっていました!
🧑🏻「町が税金を使って清掃車で一気に片付けたからだよ。小さい頃から学校に『お掃除の時間』がある日本と、学校に清掃業者が来るドイツと、考え方が根本的に違うのよね。ドイツはすごーく合理的なの。」
なるほど、合理的というか、効率的というか、システマチックというか・・・
ドイツのそういった面がどんどん見えてきました。
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プレゼント選び、もう悩まない!
以前息子ボクちゃんのお友達へプレゼントを選びに行ったお話を書きました。
コチラ👇です。
家族ぐるみで仲良くしているお嬢ちゃんの誕生日だったので、私も楽しく、そしてじっくりと時間を掛けてプレゼントを選びましたが、もしそれが息子のクラスメートの1人で、私がよく知らない子のプレゼント選びだったらどうでしょう?
私はその子の好きなモノや欲しいモノがわからなくて困ったと思います。
無難に絵本とかで済ませてしまうかもしれません・・・
きっと多くの親御さんがこの問題に直面していると思います。
でもドイツでは最近こんな面白いシステムがあるんです!

先日、人事部長の息子君がお友達のザラちゃん(仮名)の誕生日パーティーに呼ばれました。
ザラちゃんのママは人事部長に招待状を渡すと、「プレゼントは●●おおもちゃ屋にあるザラのバスケットから選んでください」と指示して帰ったそうです。
翌日人事部長は指定された●●おもちゃ屋に行き、店員に「ザラちゃんのプレゼントを選びに来た」と言うと、店員は『ザラのプレゼントかご』を持ってきました。
このカゴの中には、あらかじめザラちゃんとザラちゃんのママがお店に来て選んだオモチャばかりが入っています。
人事部長はそのかごからひとつおもちゃを選び、お金を支払ってプレゼント用にラッピングして帰宅しました。
お店の滞在時間は、わずか3分ほどだったそう!
このシステムの良い点は :
●誕生日を迎える子は欲しいモノがもらえる。
●プレゼントを贈る側は何をプレゼントするか?予算は幾らか?など考える必要がない。
●買い物に行く時間や労力の節約になる。
まあ、なんて合理的!
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でも、うーん・・・🌀
ってなりませんか!?
だって、お誕生日を迎える子供のことを考えながら、じっくりプレゼントを選んで、
もらう子も「プレゼントの中身は何だろう??」ってワクワクしながら開けて❤️❤️
招待された子たちも、ほかの子供たちが何を持ってくるのか?ってドキドキ・ワクワク・・・❤❤
こんな感動やスリルが全く無いんですよ。w
頻繁に誕生日会に呼ばれる子の親御さんにとってはとっても都合の良いシステムですが、味気なくてつまらないなぁと私と人事部長は思いました。
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教員は聖職
上の人事部長の紹介の部分で、彼女が日本で教師だったと書きました。
私の昔の職場に元・小学校教員がいて、その方からいかに教職の労働環境がブラック企業なみに悪いか散々聞いていたので、人事部長にも「やっぱり、大変だったの?」って質問したんです。
🧑🏻「酷いよー。朝の6時から深夜まで働がなきゃいけないのに、残業代が給特法で月に5000円くらいしかつかないんだから。
私、興味本位でお給料を労働時間数で割って時給いくらで働いてるのか計算したことがあるんだけど、大学生時代のパン屋のバイトより安かった。w」
皆さんは給特法ってご存じですか?
これは教員は残業代を貰えない代わりに、お給料の4%を上乗せしてもらえるというものです。
でもこの法律が制定されたのは大昔1972年のこと。(1966年の教員勤務状況調査を元に作成したそうです。この頃の残業時間は月8時間程度でした。)
今の先生方は実質残業代ナシで過労死ラインを越える長時間労働されています。
🧏🏻♀️「ドイツでは絶対にありえない!」
コチラ👇の動画がとても分かりやすく説明しているので、ご興味のある方は是非ご覧ください。
そして、日本の社会は「教員」に多くを期待しすぎていませんか?
日本では教員の仕事は学校内にとどまりません。
登下校で危ない交差点には旗を持って注意喚起したり。
給食費の回収も教員の仕事。支払わない親に催促するために夜間家庭訪問したり。
夏休みは地域の見回りも教員の仕事。ゲームセンターに見回りに行ったり。
よく意味のわからない「地域住人との交流」という名の飲み会に自腹で参加したり。
(若い女性教員はもちろんホステス扱い・・・)
※これら↑は全て人事部長が体験した実話です。
🧏🏻♀️「ドイツでは絶対にありえない!」(2回目)
あと、少し話は逸れますが、先に述べた元教員は、モンスター・ペアレントが本当に多くて、子供のお箸の持ち方まで指導するように言われたそう。
なんと、人事部長もお箸の持ち方指導するように保護者から言われたことがあります!中学校でですよ!
🧏🏻♀️「なんでもかんでも教員がやって当然だと思ってる。教員に押し付けて、親が悪い!!」
単純な私はそう結論づけようとしましたが、人事部長は違いました。
🧑🏻「そもそも、親のほうにも余裕がないんだよねー。」
なるほど。社会全体のひずみが教員の負担という形で表れているのかもしれません。
「教員」は子供の教育に関わるお仕事だから、合理的にかたずけられるのもなんだかな?と思うし、『大変でも情熱をもって働く!天職ですから!』というのも行き過ぎるとシンドイ。
バランスって大事ですね。
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帰り道で、私は同じアパートに住んでいる心理カウンセラーのドイツ人女性とお話しした時のことを思い出していました。
昨年の冬に、ホームシックやらアジア人差別やらで、カナリ気持ち的にしんどい時期があって話を聞いてもらってたんです。
でも、私の心のモヤモヤをどう話しても、彼女に伝わらなくて・・・。
ドイツ人の彼女は「じゃ、こうすりゃいいじゃん!」ってサバサバ斬りかえす感じで、私は「なんかチガウ・・・」って思っていました。
彼女の根っから明るくて強めの性格や、その時は仕事じゃなかったから、というのもあると思います。
私が説明下手だったかもしれません。
彼女が私の話を真摯に聞いてくれなかった訳ではありませんが、上手く説明できないけど、私みたいな陰キャが、万が一ドイツで心の病を患ったとき、親身になって話を聞いてくれる心療内科医は見つかるのかなぁ、と少し不安になりました。
そんな折、ドイツに長年住んでいる別の日本人女性から、
👩🏻🦱「ユキさん、ドイツに長く居るうちに心臓から毛が生えるから大丈夫よ!」
って言われたんですよね。w
私のツルツルの心臓にも、そのうちもじゃもじゃ毛が生えるのでしょうか。
それでは、今回はこの辺で。
お付き合いいただきありがとうございました。素敵な1日を❤️ ユキ
See you soon! Yuki

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